真っ向勝負だけが戦いじゃない。力勝負を挑んでも、勝利を収めなければ何の美徳にもならない。昨年、６勝１７敗と大敗を喫した天敵・阪神との今季初対決を前に中日が１３日、甲子園で練習。勝つための策として、「じらし作戦」を打つ。標的はアニキ・金本だ。

「状況にもよりますけど、金本さんに真っ正面からぶつかることは避けたいですね。それが今の阪神に勝つ一番の近道だと思うんで」

と小田。手本は広島。初戦にサヨナラ打、２戦目に３連発を打たれた金本と９日の３戦目では勝負を避け、最終的に白星をつかんだ流れをくみ取る考えだ。首脳陣も同意見だ。「打つ確率の高いバッターと勝負する必要はないだろ。たとえ歩かせても、後のバッターを抑えりゃいいだけの話なんだから」と森バッテリーチーフコーチ。５番の新井を封じ込めれば、必然的に勝算が高くなると踏んでいる。開幕４連勝も、２カード連続負け越しで停滞ムードが漂い始めた。「同じ相手に何回も負けてられないからな」と落合監督。同級生の敵将・真弓監督との初バトル。リーグ優勝に向けて下さなければならない好敵手。じらして、打ち損じを待つ。（デイリースポーツ）