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中日・岩瀬「まだ投げ続ける」球団新587試合登板

2009/04/22

 もっとも怖い男に真っ向勝負を挑んだ。2-1の9回2死二塁で打席には金本。森バッテリーチーフコーチの指示は、「カウント次第で無理はするな」だったが、岩瀬は初球からグイグイとストライクで攻めた。そして2-2からの7球目。こん身の直球に虎の4番のバットが空を切り、球団新記録となる587試合目のマウンドを締めた。

「金本さんを出すと逆転の走者になるし、勝負しかなかった。新記録?よくここまで来たと思うけど、まだ投げ続けないといけないし、抜かれない記録をつくりたい」

まさしく鉄人だ。1999年の入団以来、昨年まで前人未到の10年連続50試合登板。その中でも一番印象に残っているのは、

「いまだに一球、一球覚えている」

というプロ初登板だ。99年の開幕・広島戦(ナゴヤドーム)で6回途中からマウンドに上がり、3連続安打を浴びて降板するホロ苦デビューだった。この日は16日に次男が誕生した先発・朝倉が8回1失点の快投。

「健太が子供が生まれて初めての登板だったんで、絶対勝たないと、と必死だった」

記念のウイニングボールを朝倉に譲ったのも、いかにもこの左腕らしい。まだ34歳。不滅の記録を樹立するのは間違いなさそうだ。(スポーツニッポン

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