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G止めた!!さすが“竜の切り札”立浪、千金同点弾

2009/04/25

 嫌な流れを完全に変える大ベテランのひと振りだった。0-1の8回。7回をわずか1安打に抑えた山井に代わって左打席に入ったのは立浪だ。マウンドには今季安定感抜群の豊田。その3球目のストレートを完ぺきにたたいた打球は、1号同点ソロとなって右中間席で弾んだ。

「先頭打者だったから塁に出ることだけを考えていた。真っすぐかフォークだけなんで、思い切っていこうと。ホームランになったのは、出会い頭のたまたまですよ」

価値ある一発を謙虚に振り返ったが、1球で仕留める打撃技術はまったくさび付いていない。これで1988年の入団以来、22年連続本塁打。新人からの22年連続弾は、高木守道氏と並んでいた球団記録を更新し、王貞治氏(巨人)と肩を並べるセ・リーグタイ記録となった。

「あんまり飛ばないようになってきたんで、ホームランはありえんと思っていた。打った瞬間?昔なら“行った”と思ったやろうけど、“抜けてくれ”って一生懸命走りました(笑い)」

昨年の契約更改時に今季限りでの引退を宣言。今シーズン、使用しているバットには「09 final season」と書かれている。打撃コーチ兼任ということもあり、キャンプ、オープン戦中は若手の指導も兼ねて連日の早出特打。その効果もあり、

「今年は自信を持って打席に立てている。去年とは全然違う」

と話す。この日の一発でデビューから引退する年まで本塁打を打ち続けたことにもなった。これで追いついた中日は延長10回、森野の決勝三塁打で逆転勝ち。巨人の6連勝を止めたのは、ラストイヤーも記録を塗り替え続けるミスター・ドラゴンズだった。(スポーツニッポン

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