大きくする 標準 小さくする

立浪、通算13本目サヨナラ!!落合竜連勝で3位浮上

2009/05/08

 やっぱり役者が違った!取られたら取り返す白熱の1戦。ケリを付けたのは今季限りでの引退を表明している“ミスター・ドラゴンズ”立浪だった。

「いつもは力んでしまうんだけど、良い感じで打席に立てました。打った瞬間はどうかな、と思ったけど抜けてくれと祈りました。打てて最高に嬉しいです」

恐ろしいまでに集中していた。同点の9回2死一、三塁。小池に代わって代打がコールされるとナゴヤドームは地鳴りのような歓声に包まれたが、立浪は冷静さを失ってはいなかった。心に決めていたのは『ボールを選ばすに来た球を打ちにいく』。そしてカウント1-2から外角高めシュートを振り抜いた。打球は歓声に後押しされるようにグングンと伸び、中堅・赤松のグラブをかすめてグラウンドに転がり、三走・野本がサヨナラのホームを踏んだ。06年10月4日・広島戦以来となる自身13度目のサヨナラ適時打(押し出し四球を含めると14度目)は歴代6位タイ記録。そこには野球人・立浪の姿勢が凝縮されている。連日、野本ら若手を指導しているが、その姿勢は野手だけではなく、投手陣にも好影響を与えている。中継ぎ投手陣は、

「代打も中継ぎもいつ出番がくるか分からない。その中での集中力の高め方は本当に勉強になる」

と話すなど野球に対する真摯(し)な姿勢に感服する。その真骨頂を、この日、この打席でも示した。

「勢いがドンドン付いていけばいい。こういう機会は少ないけど1本でも多く打ちたい」

5・7。ファンにとっては、また一つ記憶に残る1シーンが刻まれた。(スポーツニッポン

Time

Left Dragons Mobile

観戦のお供に。