粘った。追いかけた。そして一時は逆転した。それでも勝てない。中日が巨人に今季早くも２度目となる３連戦３連敗。首位を独走する宿敵とのゲーム差を８まで広げられ、５位転落となった。１点を追う９回。先頭の森野の左前打、和田の中越え二塁打などで、２死満塁。最後まで食らいついたが、谷繁が越智の初球を一塁上空に打ち上げ、万事休した。相手を５本上回る１６安打を放ちながらの惜敗。落合監督は薄笑いを浮かべながら試合を振り返った。

「ようやく動き始めたな。あとはそれをいかに勝ちに結びつけるか。勝ち始めたら前に進める。やっと出発すると思えばいいんじゃない」

絶不調だった森野が４安打。我慢して４番で使い続けたブランコは、２安打３打点の活躍を見せた。この日は投手陣が巨人の強力打線につかまったが、確かな手応えが残る１敗ではあった。

「ここ（巨人）を追っかけられるのはウチだけだろ。これから追っかけますよ」

指揮官の言葉が強がりでないことを証明するためにも、これで２勝７敗となった昨年王者を次こそは打倒することが必要だ。（スポーツニッポン）