まさに横浜さまさまだ。今季２度目の同一カード３連勝で、ナゴヤドームでは６戦全勝。落合政権ワーストの５まで膨らんでいた借金を３つ返済し、上げ潮に乗って交流戦に臨む。先発の川井が６回１安打無失点に抑えれば、開幕投手・浅尾を２番手で投入。打っては不振の和田に２２試合ぶりの適時打が生まれた。上位の巨人、ヤクルトに２勝７敗と負け越す中、ここまで８勝１敗の横浜戦がオアシスとなっている。

「みんないい投球をしていたんで、僕もそれに乗っていこうと思っていた。５回まで無安打？全然気づいていなかった」

初戦を１０回完封した吉見、２戦目で９回１失点のチェンに続く快投を見せた川井がお立ち台で笑顔を見せた。手にマメができたため６回で降板したが、文句なしの２勝目でローテに生き残った。７回からは浅尾が今季初めて中継ぎで登板。交流戦中は１週間の試合数が減るため、昨年セットアッパーとして実績を残した右腕がリリーフに回ることが濃厚となった。森バッテリーチーフコーチは、

「中継ぎで固定？みんながそう書くなら、先発で使うよ」

と煙幕を張ったが、２回を完全に抑えたこの日の内容からも交流戦の切り札となる。

「聞きたいことは分かっているけど、（チームの）中のことだから言うつもりはない」

試合後はいつものように手の内を明かさなかった落合監督だが、逆襲開始のきっかけには十分な快勝だった。（スポーツニッポン）