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吉見好投!ピンチで崩れず5勝目

2009/06/05

 中日の吉見は、立ち上がりから自身の不調を感じ取っていた。やや変化球の切れが悪く、1回は2連打で無死一、三塁といきなりのピンチ。サブローを一邪飛、井口は三振、大松も遊飛に打ち取って切り抜けたものの、その後もほぼ毎回走者を背負った。勝因は6回に最少失点で踏みとどまったことだろう。1死二塁から井口の中前打で先制点を献上し、続く大松の二塁打で二、三塁。ここでベニー、里崎をいずれも内角へきっちりと制御したシュートで内野ゴロに打ち取り、味方の反撃につなげた。先発を任されるようになってまだ2年目だが、要所での投球の極意をつかみつつある。

「欲を出さないことが大事だと思う。走者が出て、アウトを欲しがって痛い目にあってきた。走者が出ても、スタイルを変えずに投げればいい」

勝負どころで力みや緊張を排することが、抜群の安定感に結び付いているようだ。

「最低限の仕事はできた」

と安堵の表情を浮かべた右腕に導かれ、チームは3連勝。4月17日に失って以来の貯金を手にした。(スポーツニッポン

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