点の取り合いを何とか１点差で逃げ切る大味な試合の中で、キラリと光ったのが井端だった。２本の適時打を含む３安打で、今季自己最多の４打点。得点圏打率・４１３でリーグトップを走る勝負強さを見せつけた。

「すんなり勝てればよかったんですけど、追加点が取れなかったんでこういう展開になった。それでも初回に４点とられて逆転できたのは、力がついてきたんだと思う」

２回、０－４から１点を返してなお１死一、二塁。ここでベテランの谷繁が送りバントで井端につないだ。３点差で１アウトだけに、よほどベンチが信頼していないと取れない作戦。それにきっちり中前２点適時打で応えるのがこの男だ。

「先輩が１死からバントしてくれたんで、何が何でも走者をかえそうと思っていた。一番、集中して打席に入りました」

５－４と逆転した後の３回２死満塁でも左前２点打。５回の中越え二塁打で猛打賞を記録した。ここ４試合、１９打席で１５回出塁。それも楽天・田中、日本ハム・ダルビッシュらを相手にしてのものだ。頼れるリードオフマンがチームを引っ張り続けている。（スポーツニッポン）