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悩める中日・森野、値千金の逆転2点本塁打

2009/06/26

 1点を追う九回、中日の悩める背番号「31」に最高の場面が用意された。無死一塁で、マウンドには広島の守護神・永川。二つボールが続いた後の3球目を、森野は逃さなかった。

「ストレート1本で待っていた」

狙い通りの甘い直球。鋭い打球は広島ファンの悲鳴を誘いながら、一直線に右翼席に吸い込まれていった。

「完ぺきだった。絶対にストライクが来ると思っていた」

試合後まで興奮が続いている様子だったのも無理はないだろう。主軸に据えられながら、交流戦終了時点で打率2割6分3厘、7本塁打。21日のオリックス戦では送りバントを命じられる屈辱も味わった。練習日だった25日には、落合監督から付きっきりの打撃指導を受けた。土壇場の逆転2ランで胸に広がったのは、周囲の期待にようやく応えられた安堵(あんど)感か。

「いつも『この1本で波に乗りたい』と言ってきたけど…。でも、いいところで打てたのが良かった」

チームにも大きな弾みがつきそうな一発で、リーグ戦再開初戦をものにした。(サンケイスポーツ

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