大きくする 標準 小さくする

中日藤井が天敵撃ち!開幕中堅へアピール

2009/03/01

 天敵キラー襲名だ! 開幕中堅を狙う中日藤井淳志外野手(27)が2月28日、ヤクルトとのオープン戦開幕戦(北谷)に2番左翼でスタメン出場。昨季1勝5敗と苦手だった館山から安打を放ち、WBC韓国代表の守護神・林昌勇から投手強襲安打を放って“病院送り”にするなど3安打の大暴れ。いずれも左打席で、右打ちから両打ちに戻した成果を見せた。6回には盗塁をマークし、左翼守備で三塁補殺も記録。試合には敗れたが、昨季9勝13敗2分と負け越した天敵を相手に走攻守で猛アピールした。チームの天敵にも藤井は臆(おく)することはなかった。初回、ヤクルト先発館山の145キロ直球をたたくと、打球は鋭くセンターへ。「特に(苦手な)イメージはなかったので、真っすぐをしっかり振っていこうと思っていました」。昨季チームが1勝5敗、防御率2・19と抑えこまれた右腕からチーム初安打を放った。さらに衝撃的だったのは7回の第4打席だ。マウンドにはヤクルトの抑えでWBC韓国代表の守護神でもある林がいた。カウント2-1と追い込まれた後、150キロ近い直球をファウルで粘った。そして6球目のスライダーをはじき返すと打球は林の右ひじ付近を直撃。マウンドにうずくまった林はそのまま降板して、病院へ直行した。「確かに速かったです。でも、追い込まれてから真っすぐをしっかり振れた。最後は入ってくるボールを引っ張りにいかなかったのがよかった」。WBCへ向けて最終調整に入っている林から“KO打”を放った。6回の守備では2死三塁から左中間への安打を捕球すると三塁を狙った打者走者を刺した。その裏には右腕・高市からヒットで出塁すると盗塁を決めた。3本のヒットはすべて左打席。今季右打ちからスイッチに再転向したことが吉と出ている。俊足、強肩も披露し、首脳陣に対して開幕スタメンを強烈にアピールした。ネット裏で視察したヤクルト西沢チーフスコアラーはスイッチ再転向の藤井を「(左打席は)1試合しか見ていないけど良さそう。3拍子そろっている」と警戒した。先発の軸である館山、守護神・林はともに右サイドハンド。左打ちを再開した藤井にとっては好都合。昨季チームはヤクルトに負け越したが、藤井が「天敵キラー」を襲名した。この日は左翼→右翼→中堅と外野全ポジションも守った。「どこでも守れるという(評価が)あるのとないのとでは違ってきますから」とにやり。開幕中堅を争うルーキー野本は3打数無安打。アピール合戦はこれからだが、完全に藤井が頭1つ抜け出した。(日刊スポーツ

Time

Left Dragons Mobile

観戦のお供に。