白星街道はまだまだ続く。“サンデー・雄太”こと川井が６回1/3を６安打３失点でリーグトップタイの１０勝目。すべて日曜日に無敗のままで勝ち続け、シーズン１０連勝は１９５５年の石川、８９年の西本と並ぶ球団タイ記録となった。

「数字のことは別にいいです。野手のみなさんに打ってもらっているおかげなんで」

４－２の７回、先頭の吉村に右前打を打たれ、犠打と四球で１死一、二塁のピンチを招いたところで降板。３度先頭打者を出塁させ、そのうち２回が失点に絡むなど苦しんだが、粘って試合をつくり、強力リリーフ陣にバトンを渡した。６月１４日の日本ハム戦では６回６失点と打ち込まれながら、白星を拾った。川井は、

「僕の中ではあそこで１度負けているんで」

と話す。だから、いくら数字が伸びても関心を示さないが、その謙虚な姿勢と必死さが連勝を継続させている。

「相手も研究してきているけど、今のところはそれを上回っている。運だけでは１０－０（１０勝０敗）にはならないよ」

女房役の谷繁も賛辞を惜しまない。球宴にも初選出された左腕が、前半戦最後の登板を記録ずくめで締めくくった。（スポーツニッポン）