直球高橋 「変化」磨く 中日の沖縄キャンプ
2009/02/21
中日の沖縄キャンプは21日、新外国人のパヤノが志願して打撃投手を務めた。高橋や朝倉、中田らはブルペンで投げ込み。落合監督の恒例の内野ノックに、主力に交じって岩崎達が初めて加わった。(晴れ、最高気温20・2度)ブルペン捕手を務めた長谷部捕手コーチのミットをはじいた球がホームベースに転がった。「おー、よう落ちた」と長谷部コーチ。視線の先にはフォークを投じた高橋の笑顔があった。ただし、落ちたのは2球目まで。それから何度か試みたフォークはすべて、すっぽ抜けた。「ぼろが出た」。本人に動じるそぶりはなかった。ブルペンでの60球のうち、ほぼ半数が変化球だった。スライダーとスローカーブにフォーク。既にキャンプは終盤。剛速球が最大の武器である左の中継ぎは「実戦が始まったので、変化球を多めにした」と説明した。試合では7割は直球で勝負する。田中スコアラーは「相手が狙ってくるのも直球。だからこそ、変化球を磨くことが鍵になる」と指摘。高橋も「的を絞らせないこと」が、より輝きを放つ源だと信じる。昨年はチーム最多の54試合に登板。基本は中継ぎだが、北京五輪で岩瀬が不在の8月にはプロ初セーブを記録した。高まる存在感。好調が持続しないという悪評を覆し、ほぼシーズンを通して働いた自信。「百点でないけど、満足はしている」と振り返る。ひょうひょうとした表情の裏にあるのはマウンド度胸。「ブルペンでは、あまり集中しないタイプ。あそこでの調子は気にしない」。50試合以上登板するのに、準備段階で一喜一憂していては気持ちが持たない。勝負はマウンド。今年も課せられる仕事ははっきりしている。1イニングを完ぺきに抑えて守護神の岩瀬へ。「そうなればベスト」。目指す高みは決まっている。(中日新聞)
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