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中日・河原“復活投”632日ぶり1軍登板…1回零封

2009/05/25

 しびれるような場面で中日での初登板がやってきた。1-0の8回、打順は1番から。632日ぶりの1軍マウンドとなった河原は長年の経験と持ち前の度胸で、日本ハム打線に立ち向かった。

「結構大変でしたね。すっぽ抜けたりもしていたし。とにかく甘い球だけはダメと思っていた」

往年の球威はなくとも13年間のプロ生活で培った投球術で田中賢、森本を料理。稲葉に左翼線二塁打を許すが、小谷野をこん身のフォークで空振り三振に仕留めた。一昨年に西武を戦力外となり、1年間の野球浪人を経験。古傷の右ひざが完治していなかった昨年のこの時期は投球練習もままならず、母校の駒大などで単身、体力トレーニングに励んでいた。それでも、球界復帰を決してあきらめなかった姿勢を見逃さなかったのが、駒大の先輩である森バッテリーチーフコーチ。この日は、

「きょう腕が折れて終わってもいいぐらいの気持ちでいけ」

と右腕を送りだした。

「今はうれしいというよりホッとしている。勝てたのが一番良かった」

落合監督が、

「大収穫」

と話した36歳の“復活投”。この夜の1勝の価値は非常に大きい。(スポーツニッポン

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